家紋について。 - タラーク
2022/06/11 (Sat) 04:47:01
初めまして^^
楽しく拝見させていただきました。
いきなり質問で申し訳ないのですが、
森家の正式な家紋は何でしょうか?
鶴紋には似たような種類があって
舞鶴、佐伯、鳥居、諏訪は別として
鶴の丸、森鶴の丸だと思われます。
可成、長可、蘭丸、三人ともに
同じ家紋を使っていたのでしょうか?
お時間がある時に教えていただけると助かります。
いきなり質問の書き込みお許しください。
Re: 家紋について。 - うきき
2022/06/12 (Sun) 00:19:45
はじめまして、タラーク様。
拙サイトへのご訪問ありがとうございます。
まずは簡単な回答ですが
・森家の正式な家紋は何でしょうか?
→先祖伝来の家紋『舞鶴』(森鶴丸紋)
・可成、長可、蘭丸、三人ともに
同じ家紋を使っていたのでしょうか?
→おそらくは同じ家紋を使用していたのでしょうが、実際に彼らが使用した遺品が残ってないので確定的証拠はありません。
※森可成所用とされる銀箔押大釘頭立付頭形兜に鶴丸紋があしらわれていますが、甲冑の専門家に「実際には可成の時代よりもっと後年の具足」と話を受けました。
※(伝)森蘭丸所用とされる軍配には鶴丸紋があしらわれています。
※森長可に関しては可成寺の肖像画(いつの時代のものか存じません)の中の軍配の絵に鶴丸紋が見えます。
※『小牧長久手合戦図屏風(成瀬家蔵)17世紀半作成』で鶴丸紋の森長可の軍旗が見えます。
http://morimoridakusan.blog.fc2.com/img/20130102b.jpg/
(つづく)
Re: 家紋について。 - うきき
2022/06/12 (Sun) 00:38:07
森家の正式な家紋は
『寛永諸家系図伝』
https://www.digital.archives.go.jp/img/4135021/18
によると『家紋 舞鶴』です。(文字だけ!)
『寛政重修諸家譜 第三十冊 森家』 によると
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2577322/40
『家紋 舞鶴 桐 根笹 二鶴』ですね(文字だけ!)
→森家先祖伝来のものが「舞鶴」
→「桐」と「根笹」は森忠政以降です。
→「二鶴」は実際の利用例をお目にかかったことがないのでよくわかりません(私が知らないだけかもしれません)。
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なお、「十文字」が森長可がのぼりに利用したと文献には出てきており、忠政以降には家紋的にも機能していたようです。
『森家先代実録 巻第四』
(森長可が)今度御改め、昇(のぼり)は地白に”十ノ字”、御馬印ハ銀の瓜、上に黒烏毛の出しにそ被仰付られける
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なお、「舞鶴 桐 根笹」の家紋図はこちらをどうぞ。
江戸時代のガイドブック『寛政武鑑』
http://codh.rois.ac.jp/iiif/iiif-curation-viewer/index.html?pages=200018823&pos=262&lang=ja
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しかし、実際に私が目にしてきた森家が位牌や什物に施した家紋の数々(注:江戸期以降です)はいろんな鶴のデザインを使っています。デブ鶴ちゃんも痩せ鶴ちゃんもいます。
私の印象では、『武鑑』にある羽根の先が角ばった舞鶴紋よりも、風切羽根が3枚の鶴丸紋の利用がご位牌をはじめ、圧倒的に多かった印象です。(画像を掲載します。)
(つづく)
家紋について。 - タラーク
2022/06/12 (Sun) 02:58:55
うききさん、早速のご回答ありがとうございます!
過去の蘭丸祭の画像を見ると、羽根が3枚の紋と2枚の紋が
入り混じってるようです。
今年は確かめに行こうと思っていたのですが、残念ながら中止でしたね。
早くコロナが収まって来年は蘭丸祭が開催されるのを楽しみにしています。
とても分かりやすいご回答ありがとうございました。